Column at Bar

「創り手と呑み手」

(画像協力 阪神西宮 長崎写真場 フォトグラファー 長崎 正氏・モデル Emiさん)


創り手”バーテンダー”としての願望と言いますか、バーテンダーの想いと言うものがあります。

それは、そのカクテルをひとくち口つけた瞬間に心からこぼれる一言…「あ、これ美味しい」という言葉を頂き、この店に来て下さった事、飲んだカクテルでその日一日の疲れを癒やしてことです。

しかし、カクテルは創り手”バーテンダー”の手から離れた瞬間お客さん=”呑み手”に委ねられる。

だからこそ、水割りであろうと難解なカクテルにしても、1杯に想いを込めて丁寧に仕上げる。

おっと…お話していると、お客様がお見えです…「こんばんは、いらっしゃいませ」。

今夜もバーカウンターで皆様をお待ちしております。
      
2016年8月3日

「閉店後の仕込み」…

コラム…「閉店後の仕込み」…

 

バーでのバーテンダーの仕込って言うと…始業前は氷を割ったり、おしぼり巻いたり、ジュース絞ったり、掃除をしたりなんですが、今日はバーが閉店してからのちょっとした仕込み・・・特にバーですからお酒にまつわる仕込みをご紹介しておきましょう・・・。

仕込みって言っても、ボタン1つ2つ押すだけの仕込みです。

簡単でしょ!このことってバーテンダーの世界では当たり前のようなことなですが、お客さんが絶対に気づかない仕込みの1つなんです。

夏の場合、実は前日の店を閉めるときから仕込は始まっています。というのも、夏場に締め切った店内、業務用の冷凍庫3台、業務用の大型冷蔵庫1台、家庭用300Lクラス冷凍冷蔵庫2台、ワインセラー等などがあります。

冷凍庫・冷蔵庫がこれだけあれば、冷却ファンの熱風で、次の日の日中昼過ぎには店内はゆうに50度を越えてしまいます・・・実際に計測してびっくりしました。

そして店内のバックバーには、沢山のお酒が並んでいます。実は、開店までの間お酒はその熱気の中に並んでいるんです。

一旦抜栓したお酒は直ぐに酸化(劣化)し、更にこの熱気にさらされるお酒は、酸化(劣化)が加速し、冬期の多分3倍は早く傷むと考えられます。

バーの酒は基本的に冷やしてお出しすることが多く、もしくは、そのままストレートで飲むことも少なくありません。でも、熱気で熱くなった酒は中々冷めてくれません…そこで閉店前の仕込みな訳です。

完全にエコとはかけ離れますが、店内温度が上昇する昼の12時頃、雨模様なら14時に冷房が作動するように「タイマー」をかけて帰ります。開店より7時間も前に店内を冷やすことは、他にも理由があって、スタッフが店に出勤した時に汗まみれにならないように・・・もちろん私自身も・・・っと、言う配慮でもあります。

それに、冷凍庫・冷蔵庫も熱気の中で運転するのと、そうでないのとでは寿命が違ってきます。

冷房のタイマーを掛ける・・・そうすることで店は19時には、お客さんを迎える時には涼しくお迎え出来る。

そして、お酒も常温で美味しくお出しできるんです。もう一つ付け加えるとグラスもそうなんですよね・・・やはりグラスも熱伝導しますか。そのグラスの件は、また次のお話として取っておきますね。

夏場だからお話しておきたかった、バーの内輪話でした…さ、今夜もバーカウンターで皆様をお待ちしております。


「カクテルの種類、飲むタイミング」…

コラム…「カクテルの種類、飲むタイミング」…

カクテルやお酒のお話ではなく、カクテル用語の説明と言うか、カクテルの種類と飲むタイミングについてお話してみたいと思います。

皆さんは、お酒、カクテルを飲む時に、適切に飲んでいらっしゃるでしょうか?…と言っても、よりお酒を楽しむための順序みたいなもので、厳格なルールではないのでご心配なく。

まずは「アペリティフカクテル」…これは、食前酒のこと。食欲増進効果のあるカクテルで、辛口、アルコール度数の高いカクテルが多いのが通例です。 

日本人には、ちょっと合わないかもしれませんが、海外ではマティーニなどが多い。(仏)がアペリティフ、(英)ではアペタイザーと言います。

次に「オールデイカクテル」…食前、食中、食後関係なく飲めるカクテルです。例えばハイボールやジントニックジンリッキーなどがオススメですね。

そして「ショートドリンク」…カクテルグラスが普通のグラスよりも高さが低いってことではなくて、短時間で飲むカクテルって意味なんです。

三角形のカクテルグラスに入っていて、氷が入らない為、ぬるくならないうちに飲むことをオススメします。よくショートカクテルは三口って言われますが、これはあくまで海外のルールであまり気にし過ぎて、一気に飲まないでも大丈夫ですよ!

ショートに対して「ロングドリンク」…時間をかけて飲むカクテル。コリンズグラスやタンブラーに入っていて、氷がはいっているので、比較的ゆっくり飲んでOKなんです。

ちょっと下を噛みそうなのが「ディジェスティフカクテル」…食後酒のことで、消化促進効果のあるカクテルのこと。甘口タイプのカクテルが多い。英)ではアフターディナーカクテルと言う。

そして最後に「ナイトキャップカクテル」…寝る前に飲むカクテルで、リラックス効果のあるカクテルが多いようです。有名なナイトキャップに「ビトウィーン・ザ・シーツ」っていうカクテルがあります・・・文字とおり、シーツにくるまる・・・寝る直前って意味ですね・・・

食事前、食中、食後、寝る前など・・・シーンによって飲むカクテルもかわるので、これを頭に入れてバーテンダーとカクテル選びも楽しいと思いますよ!

さ、今夜もバーカウンターであなたをお待ちしております。

画像協力 阪神西宮 長崎写真場 フォトグラファー 長崎 正氏。


「Lady Godiva」

夏のデザートカクテル完成!フォトグラファー長崎氏とコラボレーションで作り出した逸品です。是非ともレディには読んで飲んで頂きたい…


GODIVAの名の由来は11世紀に遡る。イギリス・コベントリーに住む住民は領主レオフリック伯爵は重税に苦しんだ。

領主の妻レディ・ゴディバは、税を軽くするよう夫に嘆願すると「おまえが一糸もまとわない姿で町中を廻ることが出来たら、願いを叶えよう」と答えました。

レディ・ゴディバは悩んだ末、聖霊降臨祭の次の金曜日に、白馬にのって町を廻ったのです。

人々はレディ・ゴディバの自己犠牲の精神に強くうたれ、その日は堅く窓を閉ざして、彼女の行為に応えました。レディ・ゴディバの優しい心、そして自己犠牲の精神をたたえ、社名にゴディバの名前をいただいています。


そして領民を想う、優しき「Lady Godiva」をお試しください。


創作・画像協力 阪神西宮 長崎写真場 フォトグラファー 長崎 正氏。


「バックバー…酒の棚」

「バックバー(酒の棚)」

お酒では無く、棚です・・・お酒を置く棚、バックバーのお話です。

自分自身がプライベートでバーへ行った時、自分のバーカウンターに立っている時でもそうなんですが、とても気になる場所は此処なんです。

一言で酒の棚・・・っと、言ってしまえばそれまでなんですが、この何の変哲もない棚一つでそのバーのアイデンティティーが分かってしまいます。

お酒の置き方にはマニュアルなんてありません、どれを何処へ置くかって事はその店のバーテンダーが勝手に決めることだからです。

だからこそ、バーテンダーの考え方が・・・もっと言うならば、そのバーの方針すら分かってしまうんです。

あなたがよく行くバーを思い浮かべて下さい・・・そしてバックバーを思い出して下さい・・・

どんな事がわかりますか???

<4つ~5つ分かった方・・・>
幾度もバー通いをし、バーテンダーとも沢山話し勉強代=飲み代を沢山積み、自分自身でその時に飲みたい物を飲むことが出来る方。かなりな飲み手ですね。

<2つ~3つ分かった方・・・>
気に入ったバーがあり、2~3年は通っていてお酒のことなら大体分かる!って思ってらっしゃる方。自分好みの酒をオーダー出来て、好きな飲み方も熟知してきた頃でしょう。もう一歩、前に踏み出してほしい方です。

<0~1つ分かった方・・・>
焦らなくて大丈夫です。最初は皆そうですよ・・・ようやくバーって言う大人の領域に入って来られたんですよね、心より歓迎いたします。これから、ゆっくりとバーで時間を過ごしてください。

それによって、あなたの人生は豊かになりますよ!
 
私が気になるのは、大事に扱うべきお酒を、ボトルを適当に扱うお店なんです。

例えば、お客さんがカウンターへ座っているとしましょう・・・

この時点でバーテンダーは、お酒を見ることが出来ません・・・だが、お客さんは視線の先のお酒をオーダーしますね。。。

この時、バックバーに並んだボトルのラベルがアッチコッチに向いているようではその店はあまり期待できない。当然のようで出来ていない店が多数あります。

「それくらい、いいじゃない」って、思う方も居るでしょう・・・

しかし、そう思ったあなたの仕事はどうですか?考えてみて下さい・・・例えば、街の文房具屋さんですら、店のオバサンやオジサンが商品をきれいいに整理し並べています。

車の販売をするディーラーさんは、パンフレットや待ち時間に読む新聞もきっちと向きや角々が揃って並んでいますよね?

車とは値段が違うじゃないか!って、言われるかもしれないが、本屋さんでは?ブティックでは?スーパーでは?・・・そうです時間があればキレイに整理し並べています。

そう、値段は関係ないのです!その商品をお客さんに買って頂き、利益を上げ従業員はお給料やバイト代を頂戴する。その商品を適当に並べて売っている店が
あるとしたら嘆かわしいことだと私は感じます。

バーの話に戻りますが、ボトルにホコリが被り指紋がベタベタがなんて論外。ましてや、ボトルの口から液ダレしたお酒がこびりついているなんて不衛生極まりないと感ちゃいます。

バックバー、そしてボトルにはそのバーの精神が宿る。

今度バーへ行ったら見てみてください・・・ラベルは全部きちんと前を見ているでしょうか?

さ、今夜もバーへ繰り出しませんか?。

画像協力 阪神西宮 長崎写真場 フォトグラファー 長崎 正氏。

「アイリッシュコーヒー」 

歴史・・・

アイルランドで旅客機の乗客のために1942年に考案されたカクテルで、考案者は水上飛行場のパブのシェフであったジョー・シェリダン。

もっと詳しく方はブログとFacebookでご紹介しております…

・ビーウィッチドのブログ アメブロ「アイリッシュコーヒーの歴史・レシピ」

 

1,さて、今回は画像付で作り方を伝授致します!まずは耐熱グラスを用意し・・・


2,アイリッシュウィスキーは「ジェムソン」をチョイス、少し多めに注ぎファーストファイヤー(フランベ)。これは折角一杯ずつ豆を挽いて淹れるコーヒーの温度を下げないため。


3,淹れたてのコーヒーをウィスキーに注ぎ、メイプルシロップで甘みを付けて・・・

 

4,これもその都度ホイップした甘み抜きの生クリームでグラスを満たします。


5,純白のホイップの海に自家製のブラウンシュガーを振りかけ・・・

 

6,仕上げはバーナーでダブルファイヤー(フランベ)


これでビーウィッチド版アイリッシュコーヒーの出来上がりです!少し時間がかかりますが、絶対にオススメで大好評なカクテルです!是非、お試し下さい!



画像協力 阪神西宮 長崎写真場 フォトグラファー 長崎 正氏。